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Baby Model Story
たからもの物語 [19] J、松嶋菜々子さんと共演、日本向けキリンの生茶CM


 JとG、2人のオーディションが続き、大忙しだった1月がウソのように、2月、3月と何のオーディションも入らず、静かでした。そして、3月下旬から4月の下旬まで、ひと月ちょっと日本に帰っていたので、この間は、何も起こるはずもなく・・・。
 ただ、留守だとエージェントには伝えてあったのにもかかわらず、4月の頭に、ちょうど5年前、Jがした baby GAP の秋のキャンペーンモデルのオーディション連絡が弟のGに来て、ビックリ<留守電に入っていた。でも、日本にいたんじゃ、行けません(^^;)それに、日本にいる間、寒くて風邪を引いたGのアトピーは、どんどんとひどくなり、もう、本当にかわいそうでした。

 4月下旬、ゴールデンウイーク前にはロスに戻った私たちでしたが、まず、Gの時差ボケがひどく、夜早い時間に寝ちゃって、夜中に起き、そのまま本当に朝5時6時まで、ず〜〜っと起きているようになってしまい、付きあっている私がダウン。風邪を引き、そして、その風邪がGに移り、熱は出るは、呼吸困難でゼ〜ゼ〜いうようになっちゃうワで、母子で辛い日々を過ごしました。
 そして、その風邪は、夫、そして、一人元気だったJにまで移り、家族全員体調不良で、5月の半ばまでは、本当に大変でした。ちょうどJとGの労働許可が切れていて、更新手続き中だったので、どうせ仕事はできないし、と事務所にもしばらく連絡を入れず、ひたすら「早く健康体になって、まっとうな生活がしたい・・・」と祈るように暮らしておりました。

 5月下旬ごろには、どうにか家族全員の体調も戻り、私も新刊単行本の企画書などを書かねば〜というので、げっそりやつれた生活から復活。やっと調子が戻ってきたかな・・・という頃、一般公募で、日本向けのTVコマーシャル、キリンの生茶のオーディションがあるのを知りました。
 そして5月27日、お友達の母子と一緒に、Jの放課後、ハリウッドにオーディションを受けに行って来ました。

 子供2人づつのオーディションで、Jは、Jの前に来ていた男の子と一緒の組みでした。私もスタジオの中に入れてもらえたので、一緒に行っていたママ友達にGを頼んで、オーディションを見るコトが出来ました。
 中では、子供たちはパンダのパペットを持たされ、生茶のペットボトルをつぶすように言われていました。その、つぶすところをビデオに撮るという、オーディション。Jは、きちんと言われた通りにやれていたので、よっぽどキャラクター的に合わない限り、コールバックが来るだろう・・と思いました。
 それに、待合室でチェックをしたところ、Jのように、事務所所属の子供も来ていましたが(オーディション提出用の写真を持っているので、わかる)、一般公募で、写真選考ナシでのオーディション、つまり、まったくのシロウトの子供サンもたくさん来ていたはずなので、かなりのモデル経験のあるJには、せめて一次オーディションくらい、通って欲しいと思いました。
 この日、もし一次を受かった場合、Callback(次のオーディション)は、Jのお誕生日の6月4日だと知らされたので、もし一次を通れば、6月4日にお誕生日祝いに行く予定のテーマパーク行きは延期しなくちゃだなぁ〜、今年はパーティをしないことにしておいて、良かった、もしコールバックが来て、その日にお誕生パーティじゃ、主役が抜けるのもまずいし、コールバックは行きたいし・・・などと、まだ一次を受かってもいないのに、先の心配をしておりました。
 また、この日、オーディションでは、子供が両手を広げた長さと、頭回りのサイズを採寸されていたので、「ひょっとして、パンダの人形とかの、かぶり物なのかな・・・?」とも思ったりしてました。

 そして6月2日、プロダクションから連絡があり、J、無事に一次オーディションを通過、6月4日の午後2時45分に、サンタモニカのプロダクションに来るように言われました。この時には、マジで、「2時45分なんて、本当にパーティをしていたら、真っ最中の時間帯だわぁ〜」と、今年はGがいるため、プールサイドでのパーティは大変だからと、Jに「今年はお誕生日、パーティの代わりに、テーマパークに連れて行くから、我慢してね」と、パーティを予定していなくて良かったと思いました。

2005年6月、Jが6才になっての初仕事! キリン生茶CM
 6月4日の6才のお誕生日にコールバックで、キリンの生茶CMの最終オーディションを受けたJ。プロダクションに行ったら、日本の幼稚園児の空色のスモックと、黄色い帽子を着せられ、「きゃぁ、これのための、採寸だったのね〜(かぶり物じゃなくて、良かったわぁ〜)」と思う。
 そして、初めて見るJの「日本の幼稚園児姿」に、母は感激。「似合ってて、可愛いじゃな〜い」と、親バカにも、にんまり。  いくつかの服のパターンを持ってきてくださいと言われていたので、日頃はパンツしかはかないJ、絶対に着ないワンピースとかを持っていき、「仕事」という名目で、Jにスカートをはいてもらえました(^^)
 Jは、最初のオーディションでも、男の子みたいな格好をしていて、あとから、求めていたのは、可愛い女の子のイメージと聞き、「全然、正反対の姿で行って、良く受かったものだわ」と、驚いたものです。

 この日の夜には、プロダクションから連絡があり、仕事決定! 良かったねぇ〜と、家族みんなで大喜び。
 今までも、いろいろなオーディションを受け、仕事をしてきたJだから、私はもう、ひとつひとつのオーディションや仕事で、あまり興奮しなくなっていたのですが、今回は、日本で放送されるCMということで、日本にいるおじいちゃん、おばあちゃん、親戚、友達などに見てもらえることを思うと、すごくやらせたい、ゲットしたい仕事だったのです。
 お誕生日のJには、午前中、前の晩に私が焼いておいたチーズケーキでお祝いをして、プレゼントをあげ、あとはコールバックに出かけたという一日でしたが、オーディションとか好きなJなので、それなりに楽しかったようです。
 私は、月曜日の撮影、グリフィスパークというところでのロケだと聞き、Gをどうしよう・・・と、悩むことしきり。じつは、この月曜日、夕方4時までに来てくださいってコトで、Gには、ウチの近所のスタジオでのオーディションが入っていたのです。  近所での撮影なら、一応午後3時までの撮影予定のJが終わってから、Gのオーディションにも行けるかもだけど、遠いグリフィスパークでは、Gを預けていたら、時間的に間に合わないかもしれない。だけど、連れて行ってれば、その分、時間が稼げるけど、一日ロケ現場に連れて行ってから、オーディションというのはナァ。。。
 撮影は、私がそばにいなくても、Jなら問題なくできるだろうけれど、もう、伝い歩きをするGが、いつまでもおとなしくベビーカーで座っているとは思えないし・・・ということで、Gのオーディションは、行ければラッキー、ダメでもJの撮影が優先だわってんで、Gは撮影の日、ベビーシッターさんデビューで、預けることにしました。
 ちなみに、Gのアトピー、まだホッペの下のところと、唇の上が少し赤いのですが、遠めに見るには、ホンの少し赤みがかかったくらいまで改善されているので、オーディションに連れて行くのも、慣れるための練習になるからと、はた目に見て、真っ赤っかで、ただれた肌ではオーディションなど、さすがに連れて行く気になりませんが、「マァ、見れるでしょう」程度だったので、連れて行きたかったのです。



9ヶ月になったG。この写真では、アトピーは口の上の部分しか見えませんが、
ぽっちゃりアゴ(えら)のウラから、首にかけては、ぜんぶ真っ赤っかなのですよ〜(;;)



 さて、撮影当日。
 朝の10時にロケ地入り。行った時は、中学生くらいの野球少年たちのシーンを撮影中で、ちょうど、移動中の松嶋菜々子さんを発見。実は、キリンの生茶のCM=松嶋菜々子が出るモノ、というの、私たちは知らなかったのです。日本では、もう、常識のようですが(^^;)
 それで、ウチで夫と、「ロスでの撮影は、子供たちだけのもので、松嶋菜々子は、日本で絵を重ねるとか、ナレーションで出るとかで、本人は(ロスまで)来ていないかもね」などと話していたのですが、ご本人、ちゃんとロスに来ていました。

 今回のCMに出る幼稚園児役は4人で、男の子と女の子、それぞれ2名づつ。男の子たちは4才と5才、もう一人の女の子は、とっても小柄な8才の子でした。
 Jたち、幼稚園児のシーンは、野球場のシーンのあと移動をして、ランチを取ったあとに撮影が始まりました。
 設定は、遠足のようで、芝生に敷かれたビニールシートの上には、おいしそうな、日本の「幼稚園児のお弁当」が置かれていました。スタッフの「子供たち、お弁当を食べちゃ、ダメだよ〜」の注意が、おかしかったです。
 子供たちのアップのシーンは、もうすでにオンエアをご覧の方はご存知でしょうが、松嶋菜々子さんはいません。なので、この時点では、撮影されているのは、子供たちだけ。
 Jは、パンダのパペットを持たされ、ペットボトルをつぶす役になっているようで、親としては「おお、メインだぁ〜」と、密かに喜んでおりました。他の幼稚園児のママさんたちは、子供たちの撮影現場の近くで見ていましたが、私は、カメラを通しての画像が見たくて(だって、こっちがテレビに映る絵なんだもん)、子供たちからはちょっと離れたモニター前に座って見ており、Jがアップになるのを、確認(^。^)「よっしゃぁ〜」と、心でガッツポーズをしました(笑)



日本の幼稚園児姿のJ



 何度かリハーサルをして、本番を撮影していましたが、その、撮影自体の詳しいことは、モニター前に座っている私には見えず、良くわからなかったのですが、ペットボトルをつぶしていると、ボトルが柔らかくなりすぎて、簡単につぶれてしまうようになるらしく、何度か、新しいボトルに替えられて、そのたびに、パンダの人形を手にはめて、ボトルをつぶすJは手が疲れてしまい、「カット」の声が聞こえ、撮影が中断されると、最後の方では「手が痛いよぉ〜」と笑いながらですが、大げさに叫ぶJの声が聞こえてきました。
 確かに、幼稚園児の小さい手で、いくらつぶしやすくなっているとはいえ、パンダのパペットをはめて、なんどもボトルをつぶすのは、手が疲れるでしょう・・・。頑張れ、J!

 まぁ、でも、そこは幼稚園児でも、プロ(?)のJ。カットの合間には、手をパペットから出して振って、痛みを飛ばしていましたが、「アクション」と、カメラが回り始めたら、きゃっきゃ言いながら、痛いそぶりなど見せずに、一生懸命に楽しそうにボトルをつぶしていました。
 そして、アップのシーンを撮り終えたら、松嶋菜々子さん、登場。
 このシーンでは、オンエアを見られた方は、もうお分かりでしょうが、子供たちは、菜々子さんのず〜〜っと後ろにいます。でもって、何をやってるかなど、良く見えないのですが、この間も、Jは、前のアップのシーンと同じように、パペットを手にはめて、思いっきりペットボトルをつぶしているのですよ。うう、かわいそうに、もう、手がジンジンしてるよねぇ(^^;)
 手が痛くて、パペットを持つ手を替えちゃったら、「アップの時と、手が違います〜」ってスタッフのチェックが入り、「Jちゃん、お人形、違う方の手に持って、やり直し〜」とか、言われているし・・・。
 でも、短いシーンです。撮影は午後2時過ぎに終了し、私はダッシュでGを迎えに行き、次のスタジオヘ、Gのオーディションに駆けつけたのでした。

 Gのオーディションは、Kohl's というデパートのプリント仕事。顔の映りが良いかな?って思って、わざわざ、スタジオに入る前に着替えさせたのに、オーディションでは、衣装を着たので、関係なかった(ぶ〜)。
 でもって、仕事も来なかったぁ〜(;;)ま、まだアトピーが完治していません。オーディションは、慣れる練習・・・辛抱のしどころですね。

 キリンの生茶の撮影では、私たち親は、子供の撮影シーンでの個人撮影(ビデオとか、デジカメとか)は許されたのですが、松嶋菜々子さんが出てきてからは、いっさいのカメラなどを持つことが禁止され、何ひとつ、撮影してはいけないと言われました。
 なんだか、そういう契約らしく、もし、菜々子さんのスタッフが、誰かがカメラで撮影しているのを発見したら、それで撮影は中止になるから、くれぐれも、何も撮らないように言われました。だから、松嶋菜々子さんの写真は、ありません。
 また、彼女の回りはスタッフのガードが固く、近寄ることもままならない状態でした。
 実は、私が昨年出した「ママがはじめて歌って聞かせる英語のうた」は、反町隆史・松嶋菜々子宅に、あるはずなんです。
 私の友人の唐沢寿明・山口智子夫妻と、反町隆史サンが同じ事務所なので、その事務所を通じて、反町・松嶋家に、本が出版になった時にプレゼントしているのです。だから、機会があれば、その話をして、「CDを歌っているの、この子なんですよ」って、伝えたかったのに。。。残念(>。<)

 この日、撮影が終わって帰る前に、このCMの絵コンテを見つけたので、もらってきました。これがそうです。
 この絵コンテによると、パペットでボトルをつぶしているJは、必ずフレーム内、つまり、映るシーンにいるのがわかりますが、実際にオンエアになったCMではJ、フレーム内どころか、彼女一人がフルフレームで、他の幼稚園児は映っていませんでした。あぁ、他の子供たち、かわいそう・・(涙)
 Jに支払われたギャラ明細に記されていた役名も、Principal(主役)ってなっていたけど、本当に、出来上がってきたCMでは、松嶋菜々子さん以外で、顔正面アップはJだけ。とっても嬉しいです(って、まだテレビでは見たこと、ないんだけど。キリンのCMは、ネット上で見れるので、それで見ました。「ありがとう編」で、ここです。

 撮影されたのが、6月6日で、オンエアが20日からということで、日本のCMって、早い〜と思いました。お陰で「映ってるかしら??(ドキドキ)」と、長いこと待たされることもなく、実際のオンエア前に、朝のワイドショウかなんかで、「生茶の新CM」として紹介されたらしく、私の日記に、「見ましたよ〜」という書き込みをしてくださった方たちもいて、早々に、Jがちゃんと映っていることを知りました。以来、日本のお友達たちから「毎日、見てるよ〜」という内容のメールをたくさんもらっています。
 あぁ、私も、毎日のように自分の娘が出るCM、実際に見たいなぁ〜〜(ちょっとため息)
 というコトで、J、6才になってすぐに、日本のCMデビュー、それも、キリンの生茶という、大変メジャーなお仕事ゲットでした。めでたし、めでたし。

 ちなみに、オンエアが始まって2〜3日が経った頃、プロダクションから連絡があり「CMがすごく好評なんですよ。それで、出演者のプロフィールなどをキリンのHPに載せたいとリクエストがあったんですが、Jちゃんの名前や芸歴など、載せてもいいですか? 教えてくれますか?」の問い合わせ電話をもらいました。
 で、教えたんだけど、7月に入った今でも、まだ載ってないので、載せないことになったのかな・・・? 

 キリンの撮影のあった週は、撮影日の午後、弟のGのオーディションがありましたが、その二日後には、またGのオーディション、Talbot kids があり、金曜日にはJに、香港・ディスニーランド(今年の秋にオープン予定)のCMのオーディションがありました。あ〜なんて慌ただしい一週間だったんだろう・・・。
 また、6月下旬には、Jに、デトロイトの Mercy Hospital というところのプリント仕事のオーディションもあり、その他、6月はJの幼稚園の卒園(式とかはないけど、各種パーティなどあり)また主人がシカゴに出張したりで、本当に忙しかったです。
 というコトで、Jは幼稚園を終え、この9月からは、小学校。早いものです。。。
 弟のGは、もう10ヶ月で、すごいわんぱくですが、夜、寝ながらアトピーのあごを掻きむしり、その揚げ句に起きてしまうのを見ると、本当に、かわいそう。この子は、いったい、いつ、モデルデビュー、できるんでしょうねぇ。。。(それよりもまず、Gの場合、新しい写真をエージェントに送らなければ・・・。今のオーディションって、生後2ヶ月の時に送った写真で呼ばれているから、実物と、もう、ずいぶん違っちゃっています<汗)
 アトピーが、もう少し良くなれば、事務所にも、新しい写真を撮って、送れるんですけどねぇ。

  ----つづく----


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