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たからもの物語 [17] Gの初オーディション&Jの初ファッション・ショー


2004年10月 Gの初オーディション
 10月になって最初の火曜日(5日)に、事務所に登録したばかり、生後5週間のGに、初めての オーディションが来ました。モノは、ネッスルのプリント仕事。
 けっこう遠い場所でのオーディションに、初めてGと2人きりでフリーウェイに乗ってのドライブ、途中で泣かれないか、冷や冷やしました。会場には、小さ い赤ちゃんがたくさん来ていましたが、みんな首が座っていて、どう見てもGよりは月齢が大きい赤ちゃんたち。
 3300gほどで生まれ、決して巨大児ではなかったGですが、生まれてからスクスクと育ち、生後5週間なのに、ずっと大きく見られるGは、オーディショ ンで「座らせてください」って言われて焦りました。まだ絶対、ムリだって(^^;)
 なので、腹ばいと仰向けで写真を撮られましたが、腹ばいじゃ、頭がまだ上がらない状態だし(だから、突っ伏しただけ、見えるのは、ほとんど後頭部のみ <笑)、腹ばいにしたら、どて〜って、太り過ぎのラットみたいだし・・・。
 初オーディションで、オムツ姿にされ、「写りがイイかな?」って思って着せていった服は、意味がなく(笑)、カメラを向けられ、照明の下で、笑顔はさす がに出ませんでしたが(なんたって生後5週間)、泣かなかっただけでも、よしとしましょう。



G、生後二ヶ月(オーディション当時の写真は、日記にあります)



 翌6日には、今度はJが、同じネッスルのオーディションに呼ばれ、同じ場所に行くことに・・・(Gのオーディションのあと、ウチに戻ってから、連絡が来 た)。エージェントは、「GとJは姉弟だから、一緒に行ければ良かったんだけどね、年齢別にオーディションするみたい」と言っていたのですが、いざJがス タジオ内に入ると、スタッフは私を見て「あら、昨日も来てたわね。姉弟なら、一緒に来てもらえば、二度手間にならなかったのに」って。ま、いいけどさ。
 この日のJには、午前中に、このネッスル、午後にはダウンタウンのファッション・インスティチュート(有名なファッション・デザインの専門学校)で、 ファッション・ショーのオーディションが入っていて、オーディションのハシゴをしました。
 ファッション・インスティチュートでは、講師らしき老紳士にとても気に入られ、「サイズが合わなくたって、関係ない。You are hired!(キミを雇おう)」とか言われたけど、どうなんでしょ。ショーは2月と言っていましたが、12月下旬現在、この仕事、まだ来ていません。2月 に行われるショーに、10月にオーディションってのも、ビックリですけどねぇ。

J、初のファッション・ショー
 そして週が明けた11日、この日はコロンブス・ディで、役所や一部の会社組織などはお休み。でも、Jの幼稚園はお休みじゃなくて、朝7時55分ごろ(幼 稚園は、8時10分始まりです)、玄関で、まさに「これから出かける」って時に、エージェントから電話が入り、「今日、9時から始まるファッション・ ショーに出る予定の5歳の子が病気になっちゃったの。J、代わりに出られない? 9時までに、ダウンタウンまで、行ってくれる?」と、緊急のお仕事リクエ ストが。
 Jに「ファッション・ショーだって。出たい?」と聞いたら「うん、行く。出る」と言うので、お仕事を受け、そのままダウンタウンに向かいました。でも J、この時点で「ファッション・ショーに出る」ってのが、どんなことをするのか、絶対にわかっていなかったはず。だって、まだショーの仕事は、したことが ないんですもん。
 なので、会場に向かう車の中で、「今日は、たくさんの人がいる前で、お洋服を着て歩くのよ。高い台の上を、ニコニコして歩いてね」とかなんとか、それな りに説明。「大丈夫よぉ〜」って、Jは能天気に答えてたけど、イキナリのぶっつけ本番仕事、母はやっぱり、ちょっぴり心配でした。

 そして着いたショーの会場。
 想像していたよりもずっと大きな会場で、ちゃんとした立派なショーだったので、まず、ビックリ(@@;)あとから聞いたのですが、会場には550人以上 のバイヤーが来ていたとか・・・。本当に、満席で、うしろの方は、立ち見(って、ファッション・ショーでも言うのでしょうか?<笑)が出るほど、ものすご くたくさんの人が見に来ていたのです。
 ショーは、Patty Fox という、アカデミー・ショーのファッション・アドバイザーで、著書も多く、TVタレントもしているという、有名デザイナーのショーで、子供服専門ではな く、何十人という大人モデルたちに混じって、15人ほどの子供モデルが出るという感じ。
 ショーの会場を見ながら、「Jってば、こんな大きな舞台を歩くの? リハーサルもなしで??? 大丈夫かしらん・・・」と思いつつ、舞台裏に回りまし た。

 子供モデルだけが集まった控室では、ラックにそれぞれのモデルの名前と、出演番号が打った服が吊るしてあり、モデルたちは服を着て、担当スタッフに見 せ、最終確認を行っていました。
 靴は自分で持ってくるように言われていて(Jは2足、持っていきました)、最終チェックをするスタッフが、「この服には、こっちの靴、これには、こっ ち」という具合に、指示を出しました。
 Jは、3セットの衣装を着るコトになっていました。ひとつは、Tシャツにジーンズでしたが、他の2セットは、プライベートでは絶対に着ないだろうと思う ような、可愛いフリフリのスカートもの。本当にJ、普段スカートははかないし、リボンとか、フリル、嫌いなんです(^^:)でも、モデルする時だけは、な んでも、文句を言わずに着る・・・。これって、プロ意識?(笑)



この日、着た衣装の一つ、楽屋にて



 ドタバタと衣装合わせをして、あっという間に「じゃ、モデルさんたち、並んで、スタンバイ!」って声。3セットある衣装を着せたり、脱がせたり、整えた りするのはママの役目だから、私はベビーカーに乗ったG(忘れないでくださいね、私は乳飲み子を抱えていますぅ!)をチェックしつつ、記録用の写真も撮っ て、Jを並ばせて、と、もう大忙し。
 スタンバイの頃にはGがぐずりだしたので、控室の中をベビーカーを押して、ぐるぐると回り、ちょうど寝た時、Jの出番が回ってきました。なので、寝てい るGをベビーカーに入れたまま控室に置き、電光石火の早業で舞台裏から会場に入り、チャチャっと舞台上を歩くJを写真におさめ、またダーーーっと、Gを置 きっ放しにした控室に戻る私(はぁはぁ)。  控室に戻るや否や、舞台から戻ったJには次の衣装を着せて、またJが舞台を歩く時は、ダッシュで会場に入り、写真を写し、また走って控室に戻って、Jの 服を次の衣装に着替えさせ、Jがステージに出るときには会場に入って、写真を撮る・・・(ぜぃぜぃ)。
 ファッション・ショーで、一人のモデルがステージを歩く時間なんて、ホンの数分なんだもん、もう大変ですよ(^^;)本当に、Gが、このJが舞台に立っ た時間、寝ていてくれて、助かりました。泣いてたりしたら、絶対にJの初舞台、見ることすら出来なかったと思うから。



初めてのショーで、ステージ上を歩くJ



 と、とにかく、慌ただしかったファッション・ショーの舞台裏でした。10時過ぎにはショーが終わり、11時にはJ、遅刻して幼稚園に行きました(^^) <幼稚園、終わるのは午後2時半なので。
 あとからJに「初めてのファッション・ショー、どうだった?」と聞いたら、「最初はたくさん人がいて、ちょっと怖かったけど、楽しかった。I love it!(大好き!)」との答え。突然の仕事でしたが、無事にこなして、めでたし、めでたし。母は、ぐったり疲れたのでした。ちゃんちゃん。

----つづく----


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